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ブログ - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

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東京メンタルヘルス・スクエアblog

『生きてることが辛いなら』

カテゴリ: 生命(いのち) 作成日:2018年05月02日(水)

 

sora

 

 

3月の自殺対策強化月間中に、SNS相談をやったことは、すでに別のブログで報告しました。

 

今回は、その頃、あるいはその前後に、私自身が考えたりしたことを、ひとつ書いてみたいと思います。

 

「死にたい」となると、真っ先に浮かぶ歌は、森山直太朗さんの「生きてることが辛いなら」という歌です。

 

生きてることが辛いなら

いっそ小さく死ねばいい
恋人と親は悲しむが
3日と経てば元通り

 

こんな歌詞から始まる歌です。

 

今から10年前、2008年夏にシングルリリースされた曲です。


あいにく私はその当時はこの曲を知りませんでしたが、自殺を勧めているような内容にもとれるこの歌が、「過激すぎる」「どきっとした」などと賛否両論が巻き起こったようです。

 

この歌、作詞は直太朗さんの友人で、詩人の御徒町凧さんです。

 

もちろん、この曲は、自殺を勧めているわけではありません。
次のような歌詞でこの歌は終わります。

 

生きてることが辛いなら
くたばる喜びとっておけ

 

よかったら、この曲、まだの方はお聴きになってみてください。
私は聴いて、歌の力というものをとても実感しました。
感じ方は人それぞれかと思いますが、「生きてることがつらい」という言葉に感じるところがある方には、一聴をおすすめしたい曲です。

 

NPO法人 東京メンタルヘルス・スクエア 理事

SNSカウンセリング リーダー

新行内 勝善

 

 

喪失と再出発

カテゴリ: 生命(いのち) 作成日:2017年09月04日(月)

東京メンタルヘルス・スクエア
理事長 武藤 清榮

 

次男憲司郎が死んだ。死因ははっきり特定できないが、「心臓発作」と言われている。

今、解剖の結果を待っている。享年37歳。息子の人生は、太く、短く、そしてドラマチックだった。


私は夭逝(ようせい)たるを、息子で初めて体験した。子に先立たれることが、いかに不条理であるかを識った。

告別式の齋場の入り口には「故 武藤憲司郎」の垂幕が生々しく貼られていた。唖然として立ち尽し、これ以上の哀しみなどあるものか、と拳を握った。
棺(ひつぎ)の中には、送り人の手によって、穏やかに化粧を終えて旅立たんとする息子がいた。

妻が憲司郎を見るなり、両手で顔を抱き寄せひとつひとつ共有した経験を、まるで言い聞かせるかのように語り続けた。

憲司郎の嫁、友紀は、そっと口唇にキスをしてあげた。何という幸福な息子だろう。

みんなに惜しまれ、愛されて、亡くなったのだ。棺の中には、憲司郎が好きだった黄色いズック靴が入れられていた。

それは、憲司郎の顔の横に置かれ、実に嬉しそうだった。


妻の発案で「チームムトウ」が結成された。「憲司郎もメンバーだね!」長男の収が言った。

「あいよ!」私は出遅れたその勢いで、そう応えた。
妻は「きちんと送ってあげなければね」という言葉を何度も口にした。

 

しかし、その言葉の心は「送りたくなどない!」「一緒にいたい!」「だって家族でしょう!」という意味であることはすぐに理解できた。
『さようならのない別れ』『別れのないさようなら』今は、そんな心境なのである。
この哀しみの果てに何があるだろう。


しばらくは、「時薬(ときぐすり)」を服用し、喪失に震えながら少しずつ気もちを折りたたむことを心掛けよう。

新たな再出発はそれからにしようと思う。

武藤 清榮