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SNS相談(9)  TMSとSNS相談の次ステージ - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

東京メンタルヘルス・スクエアblog

SNS相談(9)  TMSとSNS相談の次ステージ

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2020年06月14日(日)

東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談

(9)TMSとSNS相談の次のステージ

 

SNS相談利用者の皆様に、SNS相談の向こう側にいる私たちのことを少しでも知ってもらいたくて、NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア(以下TMS)の創始者であり理事長である武藤清栄所長に「東京メンタルヘルス・スクエアのSNS相談」というテーマでお話をお聞きしています。

 

最終回はTMSとSNS相談の次のステージについてです。

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――SNS相談で、次にやってみたいことは何かありますか?

 

カウンセラーと話すことがもっと自然になってほしい。生活の中に溶け込んで行きたい。翻訳機能等を使って海外の人とも話してみたいですね。

 

――カウンセリングが日常的になると良いということでしょうか?

 

日常にカウンセリングを持っていく、というほうが近いかな。たとえば、友達どうしでやってる雑談。

友達同士でLINEとかやったりしてるでしょ、それはそれでいいとして、カウンセラーという専門性がある人といろんなところでもコミュニケーションを取ってみたいというのが広まっていくといいなと思います。

こんなに聴いてもらえるんだ、おもしろいんだということが拡散していく。

 

最近の技術を使って、使用言語のちがう方ともカウンセリングができると、もっとカウンセリングが拡散しますよね。

そういうのができると面白いかなと思います。

 

――TMSの次のステージについてはいかがでしょう?

 

私のTMSに期待していることは、日常で起こっていることと心理学とかカウンセリングという形で結びつくというか、貼り付けていくことです。

心理学ではこうするとわかるよ、というような解釈をするとか。あるいはカウンセリングの中に日常性を見るとか。どっちでもいい。

そういう形で進めていくとTMSが発展すると思っています。

それかあと本音ね。

本音を表現しても構わない世の中、その一歩手前がSNSだと思います。

今は割と秘密主義でやってるけど、そのうち秘密をそんなに作らなくてもかまわないという世の中になっていくんだろうなと思っています。

 

――そんな世の中になったら、楽でしょうね。TMSがカウンセリングの垣根を低く身近にする手伝いというか、一石くらいは投じるところになるといいなと思います。

 

そのときは、ぜひユーモアも広めて欲しいね。

 

――承知しました(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました。TMS所長の想い、感じていただけましたでしょうか。

私たちの活動に興味をお持ちいただきましたら、SNS相談を是非ご利用ください。

 

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(10)所長のテクニック:限られた時間でカウンセリングをするヒント

 

武藤所長のインタビューでは、カウンセラーに向けて、より良いカウンセリングを行うヒントを多くいただきました。その中で、1つだけご紹介します。

カウンセラーを志している皆さん、何か感じることがありましたら私たちと一緒にカウンセリングを学んでみませんか?

 

――せっかく相談に繋がったのに、50分のSNS相談では物足りないと感じるクライエントさんもいらっしゃいます。所長ならどんな工夫をしますか?

 

一番有効かなと思うのは、その50分を、振り返ることなんだよ。どのくらい話ができたか聞いてみる。こういうのを、メタ認知的なカウンセリングって言います。

 

――メタ認知的なカウンセリング、ですか?具体的にどういうものなのでしょう?

 

メタというのは「高い視点から」という意味。自分が受けたカウンセリングについてどう感じているか、自分自身で振り返って、カウンセラーに向けてフィードバックしてもらうことです。

 

――物足りないと言われたら、どうしたらいいのでしょう?

 

もし50点くらいだったと言われたら「あ、そう、あとの50点はなんだったかな?」と聞いてみる。そうやって共有できない題材があったことを確認する。そして、その題材は取り上げないまま終わる。

 

――不足だ。ということを、ただ共有する。

 

時間に限界がある場合は有効です。言えないこと、わかってもらえなかったこと、時間が来てしまったから仕方がないなと思ったこと、いっぱいあったでしょうね、と言うだけでも、共感的になる。

次回のカウンセリング予約ができる場合は、今日話し足りなかったことを次回の題材にすることを予告するのも、いい方法だね。

 

――クライエントやカウンセラーが後で振り返るのではなく、カウンセリングの場の中で一緒に振り返るのですね。

 

そう。話が終わってどうですか、言い足りないことありましたかね、何か気づいたことありますかね。また相談したいと思いましたか?もういいやって思いましたか?って。私としては聴きにくいんですけど‥‥と前置きしたり。最後の一言を付け加えられたら、ユーモアですよね。

 

――私だったら、あなたのカウンセリングは50点でしたなんて言われたら傷つくから聞けないと思いますが、「ちょっと聴くの怖いですけど」とつけたら、言えるかも。

 

そう、やると身に付く。やってみて。

 2020年6月14日

広報スタッフA

 

 

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