2022.10.6(木)松原ステーブルス訪問記 ~馬にも、人にも、子どもにも優しい養老牧場~ 1
今回、ご縁をいただき、10月6日(木)に新潟県胎内市の松原ステーブルスに訪問してきました。松原ステーブルスの簡単なご紹介と、当日訪問の様子の一部をブログにてお伝えします。
1 新潟県胎内市の松原ステーブルスまで
新潟県胎内市にある松原ステーブルスは、新潟駅から車に乗り、日本海沿いを北へ約40分ほど行ったところにあります。
東京メンタルヘルスがある東京の池袋からは、電車(新幹線)とクルマと合わせて約3時間半ほどで着きます。
なお、胎内市という市名が気になった方もいるかもしれませんが、由来を聞いてみると、アイヌ語由来という説があるそうです。
アイヌ語で「タイ・ナイ」といい、森や土、沢や川を表す言葉だそうです。たしかに森・土・沢・川のどれもが、ともに美しくある町でした。
アイヌ由縁の方々が北海道から船に乗ってきたのか、あるいは海沿いの陸地を南下してきたのかわかりませんが、その移動に思いを馳せるとロマンを感じます。*
*東京に帰ってきてからあらためて調べるとアイヌ語由来説は3つ目の説とありました。ご興味ある方は、以下の記事などご参照ください。
「40.7℃を記録した新潟県“胎内市”…「名前がすごい」と話題なので由来を聞いた」
FNNプライムオンライン 2019年8月19日
https://www.fnn.jp/articles/-/14988
2 松原ステーブルス
松原ステーブルスの「ステーブル」とは英語のStable、厩舎(きゅうしゃ)のこと。
厩舎、つまりは牛や馬を飼う小屋のことですが、Stableには競馬で馬主から競走馬を預かり、調教・管理をする所という意味もあるそうです。
そこから転じて、その厩舎に所属する競走馬や馬の名前に「○○ステーブル」と表すことがあるそうで、競馬ファンならおなじみの単語のようです。
松原ステーブルスは、ひとことでいうと、引退馬養老牧場。養老牧場とは、競走馬や乗馬などの仕事を引退した馬が余生を送る牧場です。
松原ステーブルスは、養老牧場に似つかわしい、優しさがたくさんあふれているところでした。
松原ステーブルスの厩舎は、昔の学校の体育館を移築した木造の合掌造りの、今となっては珍しい造りであるそうです。この合掌造りをわざわざ見に来られる方もいるといった貴重なものだそうですが、すでに築120年ほどにもなるそうです。
松原ステーブルスのポニー。
サラブレッドや在来馬に比べ小さなポニーにはなんとか触れました。
3 オーナーの松原正文さん
松原ステーブルスのオーナーの松原正文(まさふみ)さんは、当日案内していただいた代表の明星(あけぼし)さんによると、北海道の牧場で生まれ育ったそうです。
松原さんは、1976年、15才のとき、その見事な馬の乗りっぷりに目をつけられ、スカウトされ新潟競馬界に入ったというスタージョッキー(騎手)であり、調教師です。
調教師としては、2,354戦258勝という輝かしい実績です。
ご家族のこと、ご自身の体調のこと、そして何よりも馬のことを考え、調教師を引退後は松原ステーブルスの場長として、引退馬の世話や後身の育成など多方面で活躍されています。
驚いたのは、松原さんご自身で厩舎の増改築などを行ったり、馬糞を炭で燻(いぶ)って肥料にしたりと、さまざまなことを自らやられているとのことでした。
4 SDGSな松原ステーブルスとその仲間たち
さまざまなことを自ら行うというのは松原さんに限らず、代表の明星さんもそうでした。
うま友留学(後述)の宿舎も、松原ステーブルスの皆さんで増改築をされているそうです。
私のような、デジタル漬けの生活では身につけられていない、リアルな生活で生き抜くたくさんの智恵と技術を持っており、それはそれはなんとも羨ましく、逞しく見えました。
松原ステーブルスには「ベイントイレ」という循環水流型移動式多人数用全自動水栓装置というものがありました。
男性の小便器にずっと水が流れていたわけですが、はじめてこういったトイレを目にしました。これに限らず、SDGSとは叫ばずとも、サステイナブルな持続可能な生活が随所にあり、まさに松原ステーブルスはSDGSであると思いました。
(この項続きます)
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