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笑顔であふれる温かい学校のつくり方 に参加しました ~いじめは絶対に許さない・教育漫才で学校が変わる~ - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

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笑顔であふれる温かい学校のつくり方 に参加しました ~いじめは絶対に許さない・教育漫才で学校が変わる~

カテゴリ: 子どものメンタルヘルスへの取組み 作成日:2021年02月28日(日)

 

tabata

 

※新型コロナウィルス対策の為にライブ参加は人数を絞って開催しました。 

 

「自殺の無い、不登校の無い、いじめの無い、温かい笑顔のある学校」を目指して日々活動されている田畑栄一先生。


私は、今回の講演で「温かいコミュニケーションが子どもたちの幸せを作る」ということを教えていただきました。

 

現在、日本で大きな社会問題となっている、いじめ、不登校、自殺。2019年度、約61万人の子どもたちのいじめ被害が報告されており、約18万人の子どもたちが不登校と言われています。さらに、コロナ禍に入り残念ながらこれらの報告数は増加傾向にあります。

この深刻な社会問題を解決するべく、新しい方法でアプローチしているのが田畑先生です。

 

 

<いじめは絶対許さない>
田畑先生は常にいじめや自殺を限りなく0にしたいと考えられています。
「みんなで力を合わせて、子どもたちが泣くことのない学校を目指す。」
そのためには、学校だけではなく、保護者や地域と連携をとり取り組んで行くことが大切だと訴えます。


心身の苦痛を感じたらそれはいじめ。


いじめへの対応は、①被害者100%で対応し守る、②いじめをしない、③見逃さない子に育てることを徹底しています。

田畑先生は、いじめ、不登校、自殺のない学級・学校を目指し、4つの戦略を立てられています。

 

戦略A~教室内の「棘」・無意識のいじめを無くす~
いじめまでとはいかなくても、睨み付けられたり咳払いをされるなどのクラス内の「棘」。

また、係活動などで、宿題を集める係の子が先生のために行っている呼びかけなどが、無意識のいじめにつながってしまうことがあります。

宿題を提出しない子どもにも提出できない理由がある場合があり、そのせいで学校に行きたくなくなる環境を作ってしまうこともあります。

そういった教室の「棘」や「無意識のいじめ」に気づき無くしてゆくことで、子どもたちに心地よい環境を作り、それが人間関係の円滑化・コミュニケーション能力の育成につながっていきます。

 

戦略B~つながり支えあう教育を作る~
学校に様々なダイバーシティを作ることで、柔軟に物事を迎え入れられる温かい価値感を育て、つながり支えあう環境を作っていきます。

 

戦略C~総合的な学習の時間~
カリキュラムマネージメントの一環として、総合的な学習の時間の中で、地域の特色を出すなど、学習カリキュラムの見直しを図ります。

子どもの意見を尊重した質の高いオリジナリティーや創造性のある授業を取り入れます。

 

戦略D~学びあいの授業~
座学中心の授業ではなく、生徒一人ひとりが自分の考えを出せるようなわくわくする授業や、意見を出すのが苦手な生徒も発言したくなるクラスを作ります。温かいコミュニケーションやディスカッションができる環境を目指します。

 

<学校の主人公はだれ?>
不登校や登校渋りは社会問題となっていますが、全てのケースが問題であるとは言えないと田畑先生は話します。

不登校の原因は、学校の中の問題ではなく家庭に問題がある場合が多いそうです。

また、登校渋りに関しても、現在は、その子の「個性」ととらえるようになりつつあります。

なぜなら、それは生徒の個性を尊重し認め、他の機関へ行くことを認める前向きな選択となるからです。

 

しかし、希望をもって前向きな選択としての不登校は良いのですが、友達と上手く付き合えない等のマイナス要因からの不登校は無視してはいけません。

不登校や登校渋りには学校改革のチャンスや学級改善のヒントが隠されており、家庭と学校が同じ方向で対応していくことが改善の重要なポイントです。


田畑先生は、「子どもが全員が揃って初めて教育活動が始まる」という理念をもって子どもたちに接しています。

学校は子どもたち一人ひとりのものであって、教師や大人達のものではないのです。

後ろ向きな不登校や登校渋りの子どもを無くすために学校教育のシステムを整えることも大切ですが、それ以上に誰かが子どもたちを思い、「愛」を持って関わり続けることで、戦う・生きるためのエネルギーを注ぐことができるのです。

 

 

<教育漫才>
教育漫才とは、ネガティブな言葉や人をたたく等の要素を除いた漫才で、生徒や学校、地域全体を温かい笑いで包む授業です。

田畑先生が、教育漫才を行うきっかけとなったのは、違う小学校の生徒の保護者からの相談からでした。

その相談とは、「なぜか、自分の子どもがいきなりクラスを変えられた」というものでした。

田畑先生は、怒りと悲しみにくれたその生徒や保護者をどうにか笑顔にできないかと考えたそうです。

その結果、偶然にも前年度に大宮にできた吉本工業とタッグを組んだ、教育漫才の授業がスタートしました。

教育漫才の効果は素晴らしく、子ども達や地域が笑顔になる環境を作っただけでなく、いじめ不登校の減少、コミュニケーションの活性化、さらに学力の向上につながりました。

 

<幸せを目指してゆく場所>
田畑先生は不登校となった子どもたちに、「ここはあなたの学校です!なぜあなたが引く必要があるのですか?学校を変えます。あなたが望む学校にします!」と語りかけます。

温かく子どもたちの意見を受け止め、生徒教師も保護者も地域もみんなが幸せになる場所としての学校を作ろうとしています。

 

いつの時代も子どもたちは「承認」と「愛情」を必要としています。

これから、田畑先生の目指すような学校が増え、子どもたち一人ひとりが温かいコミュニケーションの中で互いに尊重しあい多様性を受け入れられる、そんな世の中になることを願っています。


そして私も一人の大人として、温かいコミュニケーションで子どもたちと接して行きたいと思いました。 

 

2021年2月28日 
事務局 AJ

 

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