児童虐待に至る前に・・・
連日報道されている、千葉県野田市で起きた小四児童の死亡事件。なぜ、大人たちは小さな子どもの命を守れなかったのか‥とても哀しく、不甲斐なく感じます。今回は、組織の対応やありかたの観点ではなく、両親側へ思いを馳せてみたいと思います。
私は昨年、長男を出産しました。産前は、子どもが好きなら育児はどうにかなるだろうと楽観的に考えていましたが、いざ産まれてからは、毎日が楽しくもありますが、子育てはこんなに大変なものかと、ヘトヘトです。
産まれて間もない頃は、子どもが泣き喚く理由が本当に分かりませんでした。
抱っこしたり、おっぱい飲ませて、歌ったり、あやしたりしても、どうしても泣き止まない。「もう、一体どうすればいいの??」と子どもと一緒に泣いた日もありました。
そんな日々を過ごしていくと、段々と子どもの訴えが分かってくるようになりました。
それでも、慣れたと思っていても、毎日の休みがない育児には、疲労やイライラが少しずつ貯まります。
そのイライラは、子どもに対して、というよりは、自分が親として未熟なこと、うまく振る舞えないことも原因のように感じます。子どもに、本当は寛容に接したいけど、いつもそうできる訳がなく、余裕がないときはつらく当たってしまう。
今回の事件のDV、日常的な家庭内暴力やその見過ごしは決して許されることではありませんが、事件を起こした親も、二児の育児でイライラ、疲弊していたのではないかと想像します。
また、児童相談所での一時保護後、自宅へ子どもを強引に引き戻そうとした背景には、"子どもを自分のもとで、コントロールしたい、思い通りにしたい"気持ちが強く現れているかと思います。
もし、自分は親として未熟だということが、わかっていたら。
人を、子どもをコントロールしたくても、完璧にはできないと、わかっていたら。
周囲の大人に、育児の協力を求めることができていたら。
子どもの命は救えたかもしれません。
育児や介護で疲れている、家族とうまくいかないなどで悩んでいる、そんなときは、限界になる前に、東京メンタルヘルス・スクエアのカウンセラーを頼ってみてください。
ここには、寄り添って話を聞いてくれる人がたくさんいます。
なかなか自分の周りの人には言いづらいことでも、第三者へなら話せることもあります。
私も、自分ひとりでは抱えられないと少しでも感じたら、相談しようと思います。子どもと、家族のために。
2019年2月9日
特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエア
企画・広報局ボランティア ちさか
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