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ブログ - 悩み相談と心の対話の場所 | NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア

東京メンタルヘルス・スクエアblog

SNS相談(チャットカウンセリング)の1年

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2019年02月12日(火)

 

Keybord 
 
この1年の東京メンタルヘルス・スクエアでのSNS相談を振り返ると、さまざまなことがありました。
 
 

【2018年3月:大規模なSNS相談のはじまり】


厚労省の自殺防止対策として、SNS相談を実施することが決まったのは、今から1年前の2018年1月でした。

そこから準備を急ピッチで進めていき、1日10人体制でのSNS相談を実施したのは、その2ヶ月後、3月の自殺対策強化月間でした。


1日カウンセラー10人体制のシフトを組むため、そのおよそ10倍程度のカウンセラーが力を尽くしました。これだけの大規模実施は初めてでしたが、姉妹団体の東京メンタルヘルス株式会社からの多大な協力もありました。

 

3月のSNS相談は1日あたり約50件、1ヶ月間で約1,500件の「死にたい」をはじめとしたさまざまな内容の相談がありました。

 

SNS相談は初めてというカウンセラーもこの時点では多かったため、カウンセラーのトレーニングにもさらに力を注ぎ、指導者であるスーパーバイザーも強力にバックアップしました。

 

(2018年3月のSNS相談結果概要)
自殺対策強化月間における SNS相談の実施結果の分析:厚労省
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/18/dl/2-4.pdf

 

 

【2018年4月以降、全国各地よりSNS相談の依頼が殺到】


3月の厚労省のSNS相談の実績が、以降の活動の礎となりました。
2018年4月以降、これまで、以下のSNS相談を実施しています。


★SNSほっとらいん
★東北の自治体の教育委員会:小中高校生を対象としたSNS相談
★北日本の自治体の教育委員会:高校生を対象としたSNS相談
★中国地方の自治体:自殺対策としてのSNS相談
★関西の自治体の教育委員会:中学生を対象としたSNS相談
★こころのほっとチャット(SNSチャット相談):厚生労働省 2018年度下半期 自殺対策SNS相談事業

 

このように多くのSNS相談を実施していますが、現在SNS相談に関わっているカウンセラーは、姉妹団体の東京メンタルヘルと合わせて総勢約100名を擁しています。

 

 

【厚生労働省:SNS相談事業ガイドライン案作成に参画】


また、こういった実績のもと、厚生労働省より、「SNS相談事業ガイドライン案」作成のための作業部会の委員として声をかけていただき、当団体より理事が参画しました。

この作業部会の成果は今年度中には厚生労働省より発表される予定です。

 

 

【マスコミ報道、自治体関係者からの視察】


SNS相談の黎明といってよいかと思いますが、マスコミ各社もこの新しい動向に注目し、多方面からの取材がありました。
・BLOGOS
・毎日新聞
・J−CASTニュース
・NHK首都圏ネットワーク
・日本テレビ「News every」
・日本テレビ「news zero」
・福島テレビ


以上のほか、多数のマスコミからの報道や取材を受けました。


また、今後SNS相談を始めたいという自治体関係者や政治家などからの視察もありました。

これだけSNS相談の依頼が多く、注目を集めているということは、SNS相談とはいま時代が最も必要としている相談手段であるのかもしれません。


顔を合わせず、声も出さずに、文字だけで気軽に相談できるのがSNS相談です。
このような相談に対する意見は、賛否が分かれることもあるかと思われます。
それはともかく、SNSに相談を求める方がいる以上、私たちカウンセラーはその声をしっかりと大事にキャッチし、真摯に相談にこたえていこうと考えています。

 
カウンセリングセンター長 新行内
 
 
 

  

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児童虐待に至る前に・・・

カテゴリ: つれづれなる想い 作成日:2019年02月09日(土)

 

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連日報道されている、千葉県野田市で起きた小四児童の死亡事件。なぜ、大人たちは小さな子どもの命を守れなかったのか‥とても哀しく、不甲斐なく感じます。今回は、組織の対応やありかたの観点ではなく、両親側へ思いを馳せてみたいと思います。

 

私は昨年、長男を出産しました。産前は、子どもが好きなら育児はどうにかなるだろうと楽観的に考えていましたが、いざ産まれてからは、毎日が楽しくもありますが、子育てはこんなに大変なものかと、ヘトヘトです。

 

産まれて間もない頃は、子どもが泣き喚く理由が本当に分かりませんでした。

抱っこしたり、おっぱい飲ませて、歌ったり、あやしたりしても、どうしても泣き止まない。「もう、一体どうすればいいの??」と子どもと一緒に泣いた日もありました。

 

そんな日々を過ごしていくと、段々と子どもの訴えが分かってくるようになりました。

それでも、慣れたと思っていても、毎日の休みがない育児には、疲労やイライラが少しずつ貯まります。

 

そのイライラは、子どもに対して、というよりは、自分が親として未熟なことうまく振る舞えないことも原因のように感じます。子どもに、本当は寛容に接したいけど、いつもそうできる訳がなく、余裕がないときはつらく当たってしまう。

 

今回の事件のDV、日常的な家庭内暴力やその見過ごしは決して許されることではありませんが、事件を起こした親も、二児の育児でイライラ、疲弊していたのではないかと想像します。

また、児童相談所での一時保護後、自宅へ子どもを強引に引き戻そうとした背景には、"子どもを自分のもとで、コントロールしたい、思い通りにしたい"気持ちが強く現れているかと思います。

 

もし、自分は親として未熟だということが、わかっていたら。

人を、子どもをコントロールしたくても、完璧にはできないと、わかっていたら。

周囲の大人に、育児の協力を求めることができていたら。

子どもの命は救えたかもしれません。

 

育児や介護で疲れている、家族とうまくいかないなどで悩んでいる、そんなときは、限界になる前に、東京メンタルヘルス・スクエアのカウンセラーを頼ってみてください。

ここには、寄り添って話を聞いてくれる人がたくさんいます。

なかなか自分の周りの人には言いづらいことでも、第三者へなら話せることもあります。

私も、自分ひとりでは抱えられないと少しでも感じたら、相談しようと思います。子どもと、家族のために。 

 

2019年2月9日
特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエア
企画・広報局ボランティア ちさか

 

★お話しパートナー(対面カウンセリング)はこちら★

  

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2019年 新年に向ける想い

カテゴリ: つれづれなる想い 作成日:2019年01月01日(火)

yukidaruma

 

新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

私たち東京メンタルヘルス・スクエアの理念は「話をちゃんと聞いてくれる人が傍にいる社会を創る」です。
この理念は年が明けても変わりません。


年始に当たり、「私たちが実施することは変わらない。何年たっても、愚直に歩み続けたい」と改めて心に誓っています。

 

2019年はこれまでの「話をちゃんと聞いてくれる社会を創る」ための活動を継続しながらも、先進的技術とニーズを融合させた革新的な試みに励んでいきます。

 

具体的には、

 

従来活動の相談業務として、「こころのほっとライン(無料電話相談)」、「お話しパートナー(低価格カウンセリング)」「こころのほっとチャット(無料SNSチャット相談)」について、増え続ける申込みに対応するべく、カウンセラー体制の増強と、内部の業務のICT導入による合理化を進めることでより多くのご相談を受けることが出来る体制を構築します。

 

プロジェクト事業としては、いじめ不登校自殺ゼロプロジェクト(学校における子ども達の教育・見守り・相談事業)、マリッジサポート(婚活、結婚生活、妊活、性生活、離婚防止等の教育・相談事業)をPR含めて積極的に推し進めます。

 

2018年に新しく始まったSNS相談は、厚生労働省から3月と下期の2つの事業を受託することが出来て、カウンセラー達が「つながり、よりそい、やわらぐ」をコンセプトに数多くの相談に真摯に向き合っています。
従来から実施してきた「対面式カウンセリング」「電話カウンセリング」と根っ子では同じカウンセリングではあるものの、今の時代に即した新しい可能性を秘めており、ここを強化していくことで、今の時代に必要とされていることを提供していけるのではないかとその可能性を強く感じています。

 

今年も次世代の生活スタイルを把握しながら、現実的な相談ニーズを満たせるよう邁進していきます。

 

最後に、スタッフ一同「こころに花を咲かせよう」のモットーのもと、一生懸命頑張って参りますので、ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

2019年正月

特定非営利活動法人 東京メンタルヘルス・スクエア
専務理事 武藤収

 

 

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大人の発達障害講座 『カサンドラ症候群への 支援と脱却』

カテゴリ: 講座のほうこく 作成日:2018年10月21日(日)

10月13日(土)に、スクエアの公開講座として、大人の発達障害講座 『カサンドラ症候群への支援と脱却』を開催しました。

 

外部講師としてお招きしたのは、大好評『旦那(アキラ)さんはアスペルガー』シリーズの著者である「野波ツナ先生」です。
野波先生は、“カサンドラの苦しさはまだまだ知られていない。もっと広く、この苦しさを知っていただいて、スクエアのような団体から支援の輪が広がってほしい”という想いで、講演の依頼をご快諾くださいました。

 

 

nonami book

 

 

今回の講座の定員は40名でしたが、一般の方々からたくさんのお申し込みをいただき、参加者(カウンセラー・一般の方々)とスタッフを合わせると50名超となりました。
みなさん、真剣な眼差しで野波先生のお話に耳を傾けていらっしゃいました。

 

 

nonami kouza

 

 

発達障害やアスペルガー症候群の概要・アキラさんの言動例・カサンドラ症候群の概要・野波先生ご自身のカサンドラ体験の詳細・医療や支援に関する情報など、盛りだくさんの内容について、漫画を引用しながら、実に分かりやすく伝えて下さいました。
講演後の質疑応答でも、とても丁寧にご回答をいただきました(ご質問がとても多く、一部のみのご紹介となってしまい、申し訳なく思っております)。

 

どの内容も心に残るものでしたが、次の2つのことは、支援者のひとりとして心に留めておきたいなぁと思いました。


*カサンドラは「関係性の病」。だから、加害者も被害者もいない。
*カサンドラからの回復に必要な力の源になるのは、「他者からの共感」。

 

本講座が、今まさにカサンドラで苦しむ方々の「力の源」や「希望」につながれば、また、その支援をしていただける方がお一人でも増えれば、と強く願っております。

 

 

最後になりますが、野波ツナ先生、株式会社コスミック出版のご担当者さま、ご参加いただいたみまさまに、心よりお礼を申し上げます。

 

 

東京メンタルヘルス・スクエアでは、カウンセラーの自己研鑽にふさわしいテーマで、また、一般の方々への情報提供の機会となるような講座を企画・開催して参ります。

講座を通して、みなさまと「つながり」が生まれることや、「こころがホッとする時間」を共有できることを楽しみにしております。

 

人財開発局ボランティアスタッフ 成合智美

  

 

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生徒の悩みをキャッチ ~いじめや不登校を察知~

カテゴリ: 子どものメンタルヘルスへの取組み 作成日:2018年09月27日(木)

 tobuyomiuri hirakata

 こちらをクリックすると全文が表示されます

 

生徒の悩みをキャッチ ~いじめや不登校を察知~

昨年からスクールコンケアを試験導入して下さっている越谷市立平方中学校(導入時のお話しはこちらを参照ください)のいじめ・不登校対策への取組を、埼玉県東部地区の有力地方紙『東武よみうり新聞』の一面に取りあげていただきました。

同校は昨年(2017年)6月から1年生3クラスで試験導入していましたが、この春から全校生徒に対象を拡大し取組んでくださっています。

スクールコンケアは私たちNPO法人東京メンタルヘルス・スクエア、関連会社の東京メンタルヘルス株式会社、そして開発企業の株式会社コンケアの3社が共同で進めている『いじめ・自殺・不登校を学校からなくそう』とする取り組みです。


生徒たちは「毎朝の自習時間」と授業後の「帰りの会」の1日2回ずつ、その時の「気持ち」をタブレット上の「虹」から「雷」までの6種類の中から選びタッチ。

クラウドシステムの中に蓄積された個々の生徒の気持ちをコンケアが分析して、悩みを抱えて声掛けをしたほうが良い生徒についてのアドバイスが教員や養護教諭に届けます。

連絡を受け取った先生方は、ご自身の日ごろの観察とコンケアからの連絡の両情報を参考に、生徒への適切なタイミングに声をかけ対話をすることで生徒たちの心、気持ちに適した対応を進めています。

 

 

全国に先駆けて最初に導入を決めてくださった大西校長先生は「教師のプロの目と、ICTの客観データの活用で生徒のこころの動きが把握できる」と評価し、最先端で最もコンケアに深く携わってくださっている2年の学年主任の倉持先生は「『天気』の変化が激しい時は、先生にかまって欲しいというサイン。友人関係や家庭環境などの変化に教師が気付くチャンス」とお話ししてくださっています。(東武よみうり新聞より)


また今年からはスクールコンケアの分析情報を元に東京メンタルヘルスのカウンセラーが同行に訪問。各学年の先生が気をかけている生徒の日常の様子とコンケアの結果を合わせて、対策について協議しています。


平方中学校で採用されたことがきっかけで、現在関東を中心に5校でスクールコンケアによる「いじめ・不登校」対策が進んでおり、そのほか数多くの問合せをいただいています。

 

 

私達東京メンタルヘルス・スクエアではすべての学校から「いじめ・自殺・不登校をゼロにしたい」と想い、スクールコンケアを中心にした活動を継続しています。

多くの学校と一緒に取組み、笑顔であふれる学校づくりの力になりたいと願っています。

 

「いじめ・自殺・不登校プロジェクト」「スクールコンケア」に興味を持ってくださった方は下記あてにご連絡ください。

このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

 

 

東京メンタルヘルス・スクエア

企画・広報局 みずぬま

 

 

 

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子どもを自殺から守りたい ~SNSカウンセリング~

カテゴリ: スクエアのSNS相談 作成日:2018年09月03日(月)

smart phone girl 2

 

【子どもの自殺率】

我が国の子どもの自殺率、その重い現実は、ご存知の方も少なからずいるところでしょう。

「15ー34歳の若い世代で、死因第1位が自殺であるのは、先進国(G7)の中で日本のみ」(厚労省)

この重い現実を打開するために、私たち東京メンタルヘルス・スクエアにできることはなにか?

 

 

【自殺を防ぐためには】

自殺を防ぐために一番大切なことはなにか?


防ぐためには、なにはともあれ、子どもたちのSOSの声をキャッチしなくては、まずはじまりません。

けれども、ここで、「SOSの声をあげることは、想像以上に難しい」ことを、私たちは忘れないようにしなければなりません。

 

「テストで100点をとったよ!」
「運動会で2位に入ったよ」
「◯◯さんと友だちになったよ」
といったことなら、多くの方が、胸を張って言いやすいことでしょう。

 

しかし、

「なぜかわからないけど、男の子にいじめられてるの」
「学校に、行きたくない」
「ときどき、ボクなんて死んでしまった方がいいと思う」


といったことは、そう思った子どもが10人いたとして、その切実なる声を口にして、伝えられる子はいったい何人いるのでしょうか?

おそらく、思ったことをそのままストレートに、すぐに誰かに言える子は、かなり少ないことでしょう。

 

 

【3つの解決策】

であれば、どうしたらいいか?


ここで、考えられる解決策は3つあります。

 

①子どもたちがSOSの声を出せるように教育していくこと
②周りの人々が、子どもたちの声になっていないSOSサインを見つけることができるようにすること
③子どもたちがSOSの声をあげやすい相談方法を作ること

 

①は、文科省が「SOSの出し方教育」ということで、いま普及を始めています。


②は、これまでの自殺予防対策の柱である、ゲートキーパー研修などで広めてきています。

そして、これまで、意外にも十分ではなかったのが、③のSOSの声をあげやすい相談方法でした。
現在、スクールカウンセラーは多くの小中学校にいます。ただし、週に1ー2回しか学校にいないし、相談室に行くのはとても勇気が必要です。また、夏休みは学校もなければ、スクールカウンセラーにも相談できません。


「24時間子供SOSダイヤル」(0120ー0ー78310)はあります。ただし、いま子どもたちは電話をほとんど使いません。

では、いったい子どもたちにとって、もっとも弱音や本音を言いやすい相談方法はなんでしょうか?

 

 

【SNS相談(チャット相談)をスタート】

それは、最近、普及が始まったばかりですが、SNS相談でしょう。

SNS相談にはいくつかの方法があります。なかでも一番利便性が高いのは、LINEを使った相談です。


いま、スマホを持っている中高生は多く、スマホを持っている子どもたちはほぼLINEを使っているためです。

LINE相談の相談しやすさはというと、子どもたちが一番慣れているコミュニケーション手段ということに加え、声を出さずに相談できるという利点があります。


極端にいうと、家の中で家族とテレビを見ながらでも、スマホ片手に相談できてしまうのです。電話だと、声を出さなくてはなりませんので、そうはいきません、場所を選びます。


いつでも、どこからでも、スマホひとつあれば相談できるのです。

このため、私たち東メンタルヘルス・スクエアでは、この3月からLINEでの相談をスタートしました。


案の定、子どもたち、若年層の利用がほかの年代と比べて有意に高くあります。

 

東京メンタルヘルス・スクエアでは、LINEでの相談を継続していきます。さらに、カウンセラーのスキルも、これまで以上に磨き続けていきます。


そして、子どもたちが「死にたい」の声を心おきなく言える場として、私たちスクエアカウンセラーは、末長く活動を続けていきたいと考えています。

 

 

【安心して語り合える場所】

 

「先生、死にたいと思ったことある?」


<あるよ、あんまりないけど>


「あるの?」


<人に裏切られたとき、人間関係で辛い思いをしたとき>


「そうなんだ。なんでみんな『死にたい』って思わないんだろうね?」


<あるだろ、『死にたい』って思うことくらい、一度や二度や三度や>

 

こんなことが、安心して言える場があるといいですね。

言いたくても言えないこと、言ってもわかってもらえないこと、そんなことがあって、その思いを心の中に閉じ込めておくことは、とても辛いものです。

 

私たち、東京メンタルヘルス・スクエアは、そんな思いを自由に言える場を作ることを、大切なミッションとしています。

 

2018年、子どもたちが、いま一番言いやすい方法は? と考え、SNS相談(LINEによる相談)をスタートしました。

子どもたちの『死にたい』の声を聞き、『死にたい』思いを受け止め、『死にたい』を行動化しないようにしていくこと、そんな場であり続けたいと願っています。

 

NPO法人 東京メンタルヘルス・スクエア 常務理事

SNSカウンセリング リーダー

新行内 勝善

 

 

 

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『KIZU -傷-』 ~Sharp objects~

カテゴリ: 私たち(TMS)の活動 作成日:2018年08月20日(月)

Sharp objects

『KIZU -傷-』

スターチャンネルにて10/15(⽉)より毎週⽉曜よる11:00他、独占日本初放送スタート

©2018 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.

 

この7月にアメリカHBOで放送が始まったドラマ、Sharp objects。

 

南部特有の閉鎖的な文化と過干渉の母親の元で育った影響で幼少期から心に深い傷を負い、アルコールに救いを求め世間から距離をおいた生活を送る新聞記者カミル・プリーカー(エイミー・アダムス)の物語。
カミルは精神科の病院から退院し職場復帰してすぐ、故郷の小さな町で起きた残忍な連続少女殺人事件の取材を任されます。渋々田舎に帰り、事件を追っていくうちに自らの忌まわしい過去や母との確執のトラウマがよみがえり、葛藤しながら事件の真相を追っていくー。

 

このシリアスなドラマの最後には、世界中のトラウマを始め、悩みに苦しんでいる方たちのために、Resorces(相談の場所)が紹介されており、その日本の相談場所として、私たち東京メンタルヘルス・スクエアの「こころのほっとライン」と「お話しパートナー」が掲載されました。

 

https://www.hbo.com/sharp-objects/resources

 

 

アメリカで放送が始まった直後の7月中旬、電話でSharp objectsのエンドロールで紹介したいという連絡をいただきました。

 

世界中で放映予定の人気ドラマに掲載されることを光栄に思う気持ちと、世界中で放送されるトラウマを中心とするドラマの相談先が自分たちでよいのだろうか?という考えで内部でも意見が分かれました。

 

でも最後には「ドラマを見た悩みを抱える人の気持ちが少しでも楽になるきっかけとなるのであれば、自分たちでできることは精一杯やりたい」という気持ちでまとまり、掲載していただくことにしました。

 

 

8月20日現在、アメリカでは全8回のうち5回が終了し、映画やドラマを評価するIMDbで8.3point(注1)と非常に高い評価を維持しています。

そして遂にこのドラマ、Sharp objectsの日本放送が決定したそうです。

邦題は『KIZU -傷-』

10月15日(月)23:00からスターチャンネルでの放送です。

 

インナーチャイルド、トラウマと接することが多いカウンセラーには必見のドラマです。

 

 

このようなご紹介から、少しでも心に苦しさをお持ちの方が私たちの無料相談、低価格相談を利用し、こころのつかえが軽くなってくださることを願っています。

 

 

(注1)IMDb   The Ineternet Movie Database
世界中の映画やドラマ等のデータベースで10点満点で作品を評価。
歴史に残る名作は8.5ポイント以上(羊たちの沈黙が8.6ポイント、千と千尋の神隠しが8.5ポイント)と言われており、8.3ポイントはとても高い評価です。

 

※最終話終了時点で8.3ポイント。非常に高い評価を最後まで継続しました。

 

東京メンタルヘルス・スクエア 企画・広報局 みずぬま

 

 

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死の体験旅行

カテゴリ: 生命(いのち) 作成日:2018年08月06日(月)

死の体験旅行

人は死に行くとき、何を見て、何を思うのでしょうか。

 

死に行く道のりを疑似体験するワークショップが「死の体験旅行」です。

 

元々は終末期医療に携わる医師・看護師などのスタッフ向けに実施される、患者さんの立場や気持ちを理解するためのワークショップです。

今回、一般の人向けに実施されたワークショップに参加してきましたので、ご紹介します。

 

「死の体験旅行」では、旅行前の準備として、20枚の小さな紙にひとつづつ、自分にとって「大切なもの」の名前を書き込みます。

そして旅行が始まると、司会者が物語を静かに語ります。

 

「あなたは、体調が優れない日々が続いたある日、意を決して病院に行くことにしました‥‥」

 

物語を聞いているだけなのに、自分のことのように感じられて、思わず引き込まれます。

 

「‥‥会社を休んで、入院することになりました。手元にある紙を一枚選んで、ぐしゃぐしゃに丸めて床に捨ててください」

 

紙に書いただけとはいえ「大切なもの」を丸めて床に捨てる行為には胸が痛みます。

 

物語はゆっくりと、確実に、避けられない運命に向かって進みます。
その間、様々な感情が湧き上がります。
怒り、期待、悲しみ、申し訳なさ、感謝、諦め‥‥。


それらの感情を味わいながら、紙に書いた「大切なもの」をひとつ、またひとつ、捨ててていきます。

「大切なもの」の中にも、簡単に捨てられるもの、なかなか捨てられないものがあることに気づきます。

 

そうして迎えた最期の瞬間。
死ぬ瞬間の気持ちは、想像していたものとは少しだけ違いました。
一番最後まで手元に残った「大切なもの」も意外なもので、自分の選択に驚きました。

 

「死に行く道のりを疑似体験する」ことは、死への道のりを理解するだけではなく「何を大切にして生きるか」に思いを馳せる時間にもなりました。

 

もしあなたが、死の体験旅行に出かけたら。
何を見て、何を思うのでしょうか?

 

無料・低価格でも安全な相談場所を目指して

カテゴリ: つれづれなる想い 作成日:2018年08月01日(水)

Keicho

 

私たちNPO法人東京メンタルヘルス・スクエアの理念・願いは、「話をちゃんと聴いてくれる人が傍にいる社会をつくる。」です。


2012年の設立以来、その時その時に必要と思うことを足し加えて、無料相談と低価格の対面カウンセリングを中心とする現在の形を作ってきました。

 

電話とチャットの無料相談の「ほっとライン」では、合わせて年2,000件以上の、そして対面式のカウンセリングの「お話しパートナー」では年間400件ほどのご相談を受けています。

 

もしも、自分の気持ちを話したいけれど話す相手がいないという方がいらっしゃったら、私たちの無料相談、低価格カウンセリングを利用していただきたいと願っています。

 

 

 

カウンセリングを受けようとすると、1万円くらいかかってしまうこともあります。
初めて行くにはちょっと躊躇してしまう金額ですよね。

 

誰かに気持ちを聞いてもらいたくても、お金がなくてカウンセリングに行くことが出来ない。

初めてのカウンセリングが怖くて、あと一歩前に進むことが出来ない。

 

そんな問題を解決するために、無料でも、安くても、しっかりしたカウンセリングや悩み相談の場所を提供したい。
そして、それが無理ではない仕組みを作り、いつまでも継続したい。私たちはそう考えまた。

 

東京メンタルヘルス・スクエアには現在約80名のカウンセラーが所属していますが、みんな「困っている人の助けになりたい」という気持ちを持ったカウンセラーです。

本職は、個人カウンセラーであったり、学校の先生であったり、企業の人事や営業担当者であったり、主婦であったりと様々です。
でもみんなに共通するのはカウンセリングの専門スキルを持っていることと、人の役に立ちたいという優しく熱い想いを心に抱いているメンバーだということです。

 

歴史と実績のあるカウンセリング企業「東京メンタルヘルス株式会社」の後ろ盾を得ながら、スキルを持った有志メンバーで運営していく。

この形をとることで、「無料、低価格でも安心できる相談場所」、無料の電話・SNS相談、3000円の対面式カウンセリングという仕組みを作りました。

 

 

 

私たちが準備している相談、カウンセリングは現在3種類です。

 

●こころのほっとライン:無料の電話相談 1回20分、1日2回使用可
https://www.npo-tms.or.jp/service/hotline.html

 

●こころのほっとチャット:  無料のチャット相談 1回50分、1日1回
https://www.npo-tms.or.jp/service/sns.html

 

●お話しパートナー:  3,000円の対面式カウンセリング。1回50分 池袋駅から徒歩5分

 (月に1回無料体験の日を準備しています)
https://www.npo-tms.or.jp/service/ohanashi.html

 

 

みなさんの安心できる居場所でありたいと思っています。
一度私たち東京メンタルヘルス・スクエアをのぞいてみてください。

企画・広報局 みずぬま

 

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お願いします。

 

 

 

 

2018 吃音・クラタリング世界合同会議に参加してきました

カテゴリ: 吃音(どもり)への取組 作成日:2018年07月25日(水)

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こんにちは。
東京メンタルヘルス・スクエア 吃音チームです。

 

7月13~16日に、広島の平和記念公園にある広島国際会議場にて開催されました、「 2018 吃音・クラタリング世界合同会議 」 に参加してきました!

 

hiroshima2

 

地元4時47分発の始発電車に乗り、新幹線も始発、それでも開会式には間に合わず、汗だくの猛ダッシュ滑り込みセーフ!で聴講できた Bruce Wampold 博士の開幕基調講演 「 癒しの社会基盤 」は、心理職の立場からすれば 「 本当そうだよねぇ 」 と、しみじみ改めて初心に戻って確認できるような、根幹となる大切なお話でした。

 

この合同会議は5団体の共催で、日本からは日本吃音・流暢性障害学会と、当事者の団体であるNPO法人全国言友会連絡協議会(全言連)が入っており、セラピスト側は、大抵が言語聴覚士の方々。心理職なんて本当にわずか。。。

 

ですが、Bruce Wampold 博士は心理職の方でしたので、なるほど納得の内容でした。

 

発吃に関する技術(?)的な言語聴覚の専門スキルのプラスアルファ、もしくはその土台となるものは何か。

… そんなお話に、ここ私達ほっとラインでも、十分にお役に立てるものがあるなと確信した次第です。

 

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また、会場では、2年前に教えを戴いていました懐かしい方々との再会があったり、その方々と、Bruce Wampold 博士の講演の意義をリアルタイムで一緒に確認し合えたりもでき、とても嬉しいひと時でした。

 

また、新しい出会いと繋がりの中で、ほっとラインでの電話練習に関しての新しいヒント等も頂戴できたりと、ありがた~い機会にも恵まれました。

 

言語聴覚士の経験と知識、カウンセラーの経験と知識、2つのフィールドが融合すると、1+1=10にも20にもできることが広がっていくのも感じました。

 

折しも、「 生物 - 心理 - 社会モデル 」 「 多職種連携 」 なる言葉を最近頻繁に見聞きする筆者としては、 「 コレぞまさに! 」 な現場の感覚 … 。

 

吃音も、CALMSモデルではないけれど、発吃に関する口腔運動機能(M)、言語面(L)だけでなく、
心理的側面(C)(A)、社会的側面(S) もしっかりサポートできてはじめて整うものがあるのだな、と再確認してきました。

 

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ヒントをくださった言語聴覚士さんとの出会いの他、
ポスター発表での貴重なお話の数々も、大きな宝となりました。

 

国リハ(国立障害者リハビリテーションセンター)の先生方のポスターには、もう、もう、どのポスター発表も喰い入るように学ばせて戴きました!

 

「この詳細の本はいつ出るんですか!?」と思わず訊いてしまったくらいです (笑)
「その前に論文発表ですかね。」と笑って返されてしまいましたが(^-^)

 

その勢いで聴講した、3日目の基調講演 … 国リハの森浩一先生の「認知行動療法を使った成人吃音のグループ療法」では、目と耳全開で聞き入っていたのは言うまでもありません。

 

国リハさんは他にも、社交不安尺度の「電話」部分に焦点を当てたポスター発表もして下さっており、筆者のここ「吃音ほっと」を始めた動機どんぴしゃり!
ますます 「 吃音ほっと 」 のモチベーションを上げて帰ってきました。

 

 

実は、自腹をはたいて東京から広島へ参加したのは、筆者だけでなく、もう一人「吃音ほっと」の仲間がいました。

その日の夜に届いた彼女からのメールをシェアします。大会に初めて参加した彼女の率直な気持ちを感じてください。。

 

「なんかね、こんな風に当事者と専門家がいい意味で混じりあってる大会って、今まで経験したことなかったなって。

堂々と吃音と共に言いたいことを言ってる姿は、本当に生き生きしてて、あー自分を生きてるからだよねって思った。

もちろんこの大会で話せる人は、多くのものを乗り越えて今にいたる人。

 

それができないでいる人の方が多いのだと思うけれど、だからこそ、そんな人に寄り添う意味があるでしょうって。
吃音ほっとでできること、あるね って☆

ごめん、なんか感情ボリュームがマックスで 笑」

 

彼女は、一度にたくさんの吃音をお持ちの方と出会うこと、お話を聞くことが初めての経験でしたが、映画 「 When I Stutter 」や、日本では言友会の皆さんがスピーチしてくださった 「 マイメッセージ 」 が本当に大切な機会となったようで、とてもありがたかったです。

 

まだまだ、経験はたくさん!

 

「親の会」のお話をお聞きして、
親御さんのココロのサポートの大切さを改めて感じたこともありましたし、

 

当事者同士が繋がっていくことの大切さも、言友会の皆さまの姿を見て感じました。

 

 

話は尽きないのですが。。。

 

最後に2つ、深く印象に残ったことをば。

 

1つは、「ワールドカフェ」というプログラムでの一幕。

 

たまたま同じテーブルに当事者のソーシャルワーカーさん、医師の卵さんと同席になった時がありました。
心理職の筆者も含め、それぞれのフィールドでもっと吃音の理解を広げたいよね、社会に繋げられる伸びしろ、たくさんあるよね! いる場所は違うけど、想う事、目指すことは1つ☆ 繋がってるね。
みんなお互いに頑張ろう!  … と分かち合えた一幕がありました。

 

何年後かに同じメンバーでもう1度会ってみたいなぁ、と思ったひと時でした。

 

そして、もう1つは、

森先生の3日目の基調講演をはじめ、他の口頭発表でも、
「 吃音治療そのものにフォーカスを当てない 」 がキーワードになっているものが、いくつもあったなぁ … と。

 

こうして、心理の畑でできることが、たーーーーーーっくさんあることを確信し、
焦げるような暑さの中、熱い想いで帰路につきました。

 

いろいろな方の吃音への想いに触れ、これからも更に精進していこうと、ココロに誓った広島ステイでした。

 

    

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東京メンタルヘルス・スクエア 吃音チーム
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